多台数接続への対応

多台数接続への対応

産業現場では、スマートフォン、タブレット、センサー、ロボットなど、さまざまなデバイスがWi-Fiを利用して通信を行います。無線デバイスが同時にネットワークに接続することになると、「多台数接続」への対応が必要となります。

産業現場では、スマートフォン、タブレット、センサー、ロボットなど、さまざまなデバイスがWi-Fiを利用して通信を行います。これらのデバイスが大量に接続されると、多くの無線デバイスが同時にネットワークに接続することになるため、「多台数接続」による問題が発生します。 

多台数接続による通信問題とは 

通信の混雑 

多数のデバイスが同時に通信すると、電波帯域が混雑し、通信の品質が低下します。データの遅延やパケットロスが増加し、通信の安定性が損なわれる可能性があります。 

通信速度の低下 

多台数接続時には、各デバイスへのデータ送信の優先順位を設定する必要があります。優先順位の低いデバイスは通信速度が低下し、パフォーマンスが制約されることがあります。 

電波干渉 

大量のデバイスが密集していると、電波が干渉し合う可能性が高まります。特に産業現場では金属構造物や障害物が多く、電波が反射・回折して干渉が発生しやすくなります。 

安定した無線通信を実現する技術

エアタイム制御機能

エアタイム制御機能は、Wi-Fiネットワークにおいて、複数のデバイスが公平に通信機会を得ることを目指す技術です。産業現場などで多数のデバイスが同時に接続されると、デバイス間で通信機会に偏りが生じ、一部のデバイスが優先される問題が発生します。これにより、他のデバイスの通信が遅延し、ネットワークの効率や応答性が低下します。 
サイレックスのエアタイム制御機能は、マルチSSID使用時、SSIDごとに無線端末の通信時間の割合を設定することが可能です。重要なデータが遅延なく送信される一方で、デバイス間での通信機会が公平に分配されるため、ネットワーク全体の効率と信頼性が向上します。これにより、産業の現場で多台数接続が頻繁に行われる環境でも、スムーズで安定した通信を実現します。 

エアタイム制御機能

LLW(Low Latency Wireless)技術 

サイレックスでは、自社開発の無線モジュール・ドライバ・チップ内ファームウェアを駆使し、通常の無線LANでは両立できなかった、低遅延・低ジッタ・低欠損の3要素を同時に実現したAMC LLW技術を開発しました。この技術は、1KB程度のデータを1ミリ秒以内に伝送(※1)し、かつ、悪環境下であっても欠損率を大幅に抑えます。これにより、通常、数十ms~数百msの揺らぎを持つ、無線LANでの実現が不可能であったアプリケーションに対して無線化する一つの手段です。 
※1:接続台数・容量に合わせ伝送時間を定義します。 

LLW技術の改良 

また、サイレックスはLLWにさらなる改良を行うことで、多台数接続環境での安定通信を実現しています。

送信制限時間の実装

送信制限時間の実装

送信制限時間の実装-2

CW値の設定

CW値の設定

 

独自ペアリング

LLW4.jpg

 

これら多台数接続へのアプローチは、産業の現場における多台数接続の課題を克服し、高い信頼性と効率性を持つ無線ネットワークの構築を実現します。

 

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    工場機器をリアルタイムで制御する Low Latency Wireless

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