概要
SX-PCEAX-AP6Eは、クアルコム社のQCN9072チップセットを使用したWi-Fi 6Eに対応するアクセスポイント専用の組込み無線LANモジュールです。医療、工場、産業用途のアクセスポイント、ゲートウェイ、ルーター向けに設計されており、6GHz帯の使用により2.4GHz帯や5GHz帯のWi-Fi機器や航空・気象レーダーの干渉を避け、高速で安定した通信を可能にします。本製品には不要な周波数をカットするフィルターを搭載しており、Wi-Fi 6モジュールSX-PCEAX-APと同時搭載した場合にもモジュール間の電波干渉を最小限に抑えることが可能で、2.4GHz/5GHz/6GHz対応のWi-Fiアクセスポイント開発を強力にサポートします。
特長
6GHz帯Wi-Fiのメリット
① 電波干渉の少ない周波数帯でつながりやすい
2.4GHz帯に多い既存機器の電波干渉を受けにくく、5GHz帯のようなDFS※1の制限もないため安定した通信が可能です。
② チャネル不足を解消
使用できるチャネルが大幅増。多台数のデバイス接続や高速通信を可能にします。
③ Wi-Fi 6の通信安定性、高速性を最大限活用
Wi-Fi6は同じ無線LAN環境内にWi-Fi 4やWi-Fi 5のデバイスが多数混在していると、下位互換性のために通信速度が低下しますが、6GHz帯はWi-Fi 6Eのデバイスだけが使用できることから、その性能を最大限発揮できます。
<Wi-Fi規格ごとの利用可能な周波数帯>
※1:DFS:Dynamic Frequency Selection
Wi-Fi 5GHz帯のW53(52ch~64ch)およびW56(100ch~144ch)を利用して屋外で電波を使用する場合、気象レーダーなどと
電波干渉を起こさないために、最低1分間、使用するチャネルを監視して、電波干渉を起こさないチャネルを使用することが電波
法によって定められています。
※2:日本、欧州、イギリスでは最大24チャネルまで使用可能です。
Wi-Fi 6/6E子機用モジュールのご紹介
最新規格Wi-Fi 6/6E 無線LANモジュール
Wi-Fi 6/6E 無線LANモジュール「SX-PCEAXシリーズ」のご紹介です。基本的なWi-Fi 6/6Eの特長に加え、サイレックスの独自技術により、さらなる高速通信の安定性を実現。デモを交えてご紹介いたします。
仕様
型番 | SX-PCEAX-AP6E |
---|---|
チップセット | QCN9072 |
ホストインタフェース | PCI Express 3.0 |
無線LAN仕様 | IEEE 802.11ax (2x2) |
周波数帯 | 6GHz |
アンテナ端子 | MHF1コネクタ:2個 |
動作電圧 | 3.3V |
消費電流(ピーク値) | 【6GHz】送信:1380mA、受信:660mA |
動作環境条件 | 温度条件:-40~+85℃ 湿度条件:15~80%RH (結露なきこと) |
保存環境条件 | 温度条件:-40~+85℃ 湿度条件:15~85%RH (結露なきこと) |
外形寸法 | 29.85 × 50.80 × 4.55 mm |
重量 | 8.0g |
パッケージタイプ | Mini PCI Express Card |
無線規格対応 | 6GHz帯の電波を使用するため、モジュール単位ではなく装置単位の認証が必要です。詳細はお問い合わせください。 |
製品ラインナップ
型番 | 形状 | 販売単位 | 梱包形態 |
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SX-PCEAX-AP6E | PCI Express Mini Card | 100式 | バルク |
SX-PCEAX-AP6E-SP | PCI Express Mini Card | 1式 | 個装箱 アンテナ2本同梱 |
関連資料
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SX-PCEAX-AP6E データシート
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「新規格 Wi-Fi 6GHz帯、IEEE 802.11ahを使うにはどうしたらいいのか」が分かる!