Wi-Fiメッシュを使った工場設備の無線ネットワーク化
工場 見える化 インフラ整備株式会社システマック様
コンピュータシステムと機械との連携を社名の由来とし、1980年の創業以来、システムのコアとなる技術は自社で構築し広い視点で最適なシステムを提案。お客様への提案において、世の中にない機器は、機械や制御に関わらず、自社で開発を手掛けています。主に、新聞社や折り込み広告各社向けに"システム"と"機械"をつなぐようなSI事業を展開しています。
事例PDFダウンロード作業効率を上げるために無線機器の利用が必要
現在、タブレット、スマートフォンの発達に伴い、これらの端末をオペレータが工場内を携帯し、無線LAN環境で、リアルタイムに状況を把握、そして作業効率化に活用するソリューションが増えています。
特に、印刷輪転工場で活用する場合、広大で、装置などの金属で囲まれている空間での無線LAN環境の構築、安定性向上は大きな課題の一つとなっています。
刷版装着チェックシステム「Scope(スコープ)」
輪転機に"刷版"と呼ばれる印刷原版をセッティングする業務におけるミス防止システム。
オペレータが刷版装着作業をする際、輪転機の装着位置にあらかじめ設置されたICタグと装着すべき刷版上に印刷されたQRコードをハンディ端末でスキャンすることで、間違いなく装着しているかをチェックすることを目的にしたシステム。
万一間違っていればオペレータに音や画面で警告、正しくチェックしていない版があれば、印刷オペレータに知らせる機能を具備している。
従来の複数のオペレータが目視にて版掛け確認を行っていた作業をシステム化することで、オペレータの一度の作業で、正確な版装着作業を行うことができ、作業の時間短縮、作業者負担減少などの、作業効率化、省人・省力化を実現。
※システム構成:システムサーバPCとハンディスキャナ端末(またはスマートフォン)、これらを疎通させる無線LANインフラ(BR-400AN)
簡単・安心・安価に構築できるWi-Fiインフラ
容易にWi-Fi環境を構築できるメッシュネットワークに注目していましたが、安定的に稼働させることが必要な新聞印刷業界において市場に多く出ている家庭向けのメッシュ製品は、セキュリティレベルや使用範囲が限定されることから、それらを採用することは難しいと判断しました。
そこで、業務用途で実績のある製品を探していたところ、サイレックスの「Mesh Network System BR-400AN」を見つけました。「BR-400AN」は、電源が確保出来れば簡単にWi-Fiエリアを拡張できるという便利さがあるほか、企業採用で必須となるエンタープライズセキュリティやマルチホップに対応していることが魅力でした。また、コスト面でも従来のアクセスポイントを利用したWi-Fi環境構築より圧倒的にメリットがあったのが採用の決め手となりました。
導入にあたって評価検証も行いましたが、評価中は営業の方より設定についてフォローやアドバイスを頂くこともでき、安心して導入に至りました。
手間がかかっていたWi-Fi環境の構築が劇的に簡素化
輪転機やその周辺装置に有線LANを配線してアクセスポイントをつける作業は、事前の現地環境調査を経て、綿密に無線の設計をする必要がありました。また、有線LAN工事を伴うため、一度アクセスポイントを取り付けてから通信の状態が悪くても、有線LANの場合は工事を伴うため、容易に増設や調整ができないという困りごとを抱えていました。
「BR-400AN」は、あらかじめ使う無線チャネルだけを決めてしまえば、現場で無線子機との通信品質を確認しながら設置が可能であるほか、運用開始後にカバレッジエリアの拡張が必要となっても電源を確保すればすぐに増設でき、Wi-Fi環境の改善が容易に出来るようになりました。また、長距離の有線LAN工事が省け、無線のチャネル設計が不要になることからも導入にかかるコストを大幅に削減することができました。
Wi-Fiメッシュを他でも積極的に活用していきたい
当社のシステムを導入している現場(新聞社工場)は大小あり、「BR-400AN」の納入は一つの工場に5-6台程度。工場環境の動線に合わせてメッシュアクセスポイントとして設置しています。
今期秋(2018年11月)に開催される展示会では、「Scope(スコープ)」を中心に初出展します。新聞業界にとっては"今までには無かった"ソリューションとなるので、新聞/雑誌各出版社の目に留まることを期待しています。
また、Wi-Fiメッシュ(BR-400AN)についても積極的に他のシステムでも活用したいと思っています。自社製品のPRだけでなく、「BR-400AN」のような新しい製品を組み合わせて工夫していることを見せることで、システマックは"他とは違うことができる"という一面を潜在顧客にPR出来ると考えています。サイレックスには、今までと変わらぬ支援をお願いしたいです。
株式会社システマック
代表取締役社長 風間 大介 様