繊維機械

産業用無線APによる海外繋がる工場の無線対応

海外認証対応 産業用ワイヤレスアクセスポイント AP-415AN

AP-415AN 製品写真

繊維機械は綿花原産国を中心に利用されるため、各繊維機械メーカでは早くから販売はもちろん保守サポートにおいても積極的に海外展開を行ってきました。さらに自社製品の稼働率向上や保守作業効率化のため工場内LANやモバイル情報端末を組み合わせ、機械稼働監視ソリューションを提供し始めています。しかしながら、従来の繊維機械は有線LANでネットワーク接続されることから、各国でのLAN工事対応の煩雑さや機械の設置レイアウト変更に対する柔軟性が課題となっていました。

そこで、これらの課題に対応するため海外利用を前提とし、工場特有の利用環境にも対応、また簡易かつ信頼性の高いワイヤレスネットワークを構築できる無線アクセスポイントを開発・導入しました。

ワールドワイド イメージ

海外対応

無線LAN製品は無線を利用する機器である以上、海外利用においては各国の認可を取得する必要があります。海外で販売されている無線アクセスポイントを現地購入し利用するという方法もありますが、その場合各製品固有の機能・性能を機械メーカ保守・IT部門の担当者が把握し運用設定からトラブル対応するのは非常に手間のかかる作業となります。

サイレックスでは自社無線モジュールを使ってアクセスポイントを開発しており、また海外認可取得についての多くの経験を持っています。本アクセスポイントは日・米・欧・中・印といった主要地域はもちろん、繊維機械市場特有のインドネシア、ベトナム、バングラディッシュといった地域にも対応。ワールドワイド※1に一元対応できる無線アクセスポイントとして提供されることで、導入・保守サポートの効率化に役立っています。

※1 専用ツールによる無線LAN国コードの書き換えが必要です。

工場 イメージ

工場環境への対応

通常の無線アクセスポイントが利用されるオフィス環境と異なり工場内では粉塵や腐食ガス、各種障害物、また取付方法などへの配慮が必要となります。

AP-415ANは内蔵アンテナ採用による突起部の無い外観デザインを採用。機械への取付を考慮した専用スタンドによる外部インタフェースの保護やスマートなケーブルの取り回しによる設置作業の効率化を実現。また電気ノイズ対策としての絶縁処理や腐食ガスコーティングを内蔵基板に実施することで長期間の稼働に耐えるネットワーク機器として安心してご利用頂いています。

無線通信 イメージ

広範囲で信頼性の高い無線通信

工場のフロアは通常のオフィスよりはるかに広く、数百m四方のエリアにまたがって機械が設置されています。このような広範囲にわたる無線ネットワークにおいては通信距離の確保はもちろん、通信障害時の迂回対応なども通信インフラとして必要となります。

AP-415ANでは無線通信を延長するためのWDS(Wireless Distribution System)を採用。これをサイレックス独自の技術で拡張した動的WDS機能として搭載することで、通信距離の延長と通常のWDSでは対応できない"無線AP障害時の自動迂回通信"にも対応しました。これにより安定的な無線LAN利用だけでなく、導入時の設定自動化※2も実現。無線LAN特有の導入・運用ハードルを大きく下げることができました。

※2 無線強度や通信ホップ数により自動的にWDSネットワークを構築します。

ネットワーク管理者 イメージ

管理ツール

ネットワーク製品では設定や稼働状態をいかに一元的に管理できるかがTCO削減のポイントになります。AP-415ANでは専用のSetup Toolを用意。無線ネットワーク内の端末稼働状態の確認から各種設定、ファームウェアの更新まで一元的に実施できます。

これにより、通信トラブル発生時も迅速な対応が可能となり工場ネットワーク管理者の負担を大きく削減しています。

まとめ

無線LAN機器を工場で使うにあたっては、一般のオフィス環境と大きく異なるため、様々な対応を考慮した製品を選択する必要があります。サイレックスでは工場のIoT対応にあたり、無線対応のための作業に煩わされることなく自社製品・機械の開発に集中できるよう、引き続き産業機械メーカ様を支えていきます。