iPadと校内LANを有効活用した放送システムで利用シーンが拡大

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学校法人 駒込学園 駒込中学校・高等学校様

学校法人 駒込学園 駒込中学校・高等学校様

学校法人 駒込学園 駒込中学校・高等学校(以下、駒込学園)は東京都文京区にある私立の中高一貫校です。世界で通用する人材を育てるグローバル教育や、プログラミング教育の必須化をきっかけとするIT時代を生き抜く力を身に付けるSTEM教育のほか、平成28年(2016年)より電子黒板やタブレット端末を導入したICT教育にも力を入れています。

導入先 学校法人 駒込学園 駒込中学校・高等学校
導入製品 校内デジタルAV放送システム MV-500T/MV-500R:1台/15台
導入教室 高等学校2年生の全12教室
生徒数 中学校 431名、高等学校 1,309名
導入時期 2020年6月

校内放送システムの老朽化、映像配信の安定性が課題

駒込学園は高校校舎を設立した平成15年(2003年)以降、朝礼、ホームルーム、英語のリスニングをアナログ回線の校内放送システムを利用して放送室から各教室のブラウン管TVに放映していましたが、設備の老朽化が問題となっていました。
全面デジタル回線へのリプレイスも検討しましたが、かなりの高額で断念せざるを得ませんでした。
一時はオンライン会議システムを校内放送システムに代用できないかと検討しましたが、下記のような課題があり、実運用は困難でした。

オンライン会議システムでの課題

  • 年間ライセンス(運用コスト)が必要
  • 一斉配信では教室間での映像の遅延や音ズレが発生
  • ネットワーク帯域への負荷が大きく安定しない
    • 映像の途切れ、音声の乱れが発生
    • 接続できないケースも発生
  • 配信開始までの準備に時間がかかる
    • 事前予約(日時設定、メールアドレスの入力)
    • 受信側の接続テスト
校内放送システムの利用イメージ

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密を回避した新たな学校生活スタイルの検討

さらに、コロナ禍と重なったことで、当たり前のようにしていた朝礼や全生徒を集めた全校集会もできなくなり、密を回避しながらの授業や行事運営など、学校での新しい生活様式も問われるようになりました。

導入コストを抑え、既設の校内LANを利用できるシステムはないかと情報通信機器の販売店に相談したところ、サイレックスの『MV-500』を紹介されました。

物理的にケーブルを接続するたけですぐに放映開始

『MV-500』は専用のサーバーが不要で、校内LANや各教員が所有しているタブレット端末(iPad)といった既存の設備・機材を有効活用できたため、導入コストを大幅に抑えることができました。
配信までの手間も少なく、通信も安定しているため、利用する教員の負担を軽減しています。

【配信側のステップ】

  1. 有線校内LANがある場所にMV-500TとiPadを持っていく
  2. MV-500Tを校内LANにケーブル接続
  3. iPadをMV-500Tに接続して撮影・配信スタート

【受信側のメリット】

  • 各教室のプロジェクターの映像入力を切り替えるだけで準備完了
  • 教室間で同期した映像・音ズレのないクリアな音声
活用イメージ
プロジェクターの上に設置されたMV-500R(受信機)
以前のアナログTVよりも大型で高画質になったデジタル校内放送システム

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シンプルな運用でコロナ禍に対応できる放送システム

配信までの準備時間が短縮できて、操作も簡単で、手軽に持ち運べることが学校内でも非常に好評です。
コロナ禍となってからは活用の機会も増えて、朝礼、ロングホームルームのほか、分散集会や進路指導の教員が映像と資料を切り替えながら進路説明会を実施する際にも活用しています。
現在は高校のみの導入ですが、今後は中学校にも展開し、中高で連携した放送システムを運用したいという声が上がっていて、ますます利用シーンが広がっていくと感じています。

学校法人 駒込学園 平田峰司 様

学校法人 駒込学園
教務 副主任
平田 峰司 様

時代に合わせた多様な活用方法を検討

英語のリスニングテストは現在もアナログ回線で配信しているのですが、音質が悪いため聞き取りづらく、隣の教室からも音声がズレて聞こえてくるため、生徒をテストに集中させる環境を提供できていません。今後はブラウン管TVを撤去し、『MV-500』のデジタル配信に切り替える計画をしています。

コロナ禍での分散授業以外に、教科担当の教員が急に休むことになった時でも、1人の教員で複数教室に授業を配信してカバーできるようなスタイルも導入していきたいと考えています。

また、学年や教室ごとに別々の映像を配信する需要も出てくると思います。担任が個別に伝達するよりも一斉に配信する方が情報を均一化でき、効率も良くなります。

多くの活用アイデアがある中で、生徒がより安心・集中して授業を受けられる環境を整えるとともに、あらゆる活用シーンにおいて誰でも簡単に機材の準備、設置、設定ができる体制も構築していきたいと考えています。

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