BR-500ACがドレーゲル社 (ドイツ) の麻酔器「Atlan」シリーズの承認製品 (Dräger Approved) に認定
ドレーゲル社 (Dräger) の麻酔器「Atlan (アトラン) 」シリーズに、サイレックスのワイヤレスブリッジ「BR-500AC」が採用されました。ネットワークの安定性とセキュリティが不可欠な、高度化する手術室において、当社の技術が医療機器の無線化と機動力の向上に貢献しています。今回「BR-500AC」が採用された背景には、エンタープライズ級のセキュリティ規格「IEEE 802.1X」 に対応した信頼性の高い無線データ通信を提供できる点、そして医療機器本体の開発と無線インタフェースの開発を分離することができる点が評価されました。
すでにドイツの病院での導入では、壁面からのネットワーク配線に縛られずに、スムーズに医療機器を移動できることが実証されています。
高度な医療現場に求められる「機動性」
今日の高度急性期医療の現場では、柔軟性がますます重要になっています。麻酔ワークステーションは、病院のITインフラにシームレスに統合されると同時に、診療ワークフローの変化に合わせて、容易に配置を変更できる機動性が不可欠です。
また、接続される機器が増えるにつれ、医療施設内のLANポート不足も深刻な課題となっています。ドレーゲル社は、こうした顧客のニーズに直接応えるため、有線ケーブルへの依存をなくし、手術室内での操作性を向上させるべく、Atlanシリーズの無線ネットワーク化プロジェクトを開始しました。
Atlanシリーズは標準でイーサーネット(有線LAN)を備えていますが、規制の厳しい医療環境でセキュアな無線通信を実現することは容易ではありませんでした。医療機器そのものを再設計することなく、企業レベルの高度なセキュリティ要件を満たしつつ、院内ネットワークにスムーズに統合できる解決策が求められていました。

Picture: Dräger A300, © Drägerwerk AG
今回のネットワーク無線化プロジェクトにおいて、私たちが目指したのは、セキュリティを一切妥協することなく、お客様の既存のネットワークインフラに柔軟に適応するということでした。
サイレックスの『BR-500AC』は、まさに私たちが探し求めていた『ミッシングリンク(欠けていた最後のピース)』でした。この製品のおかげで、お客様が期待するワイヤレス機能を麻酔器『Atlan』ファミリーに持たせることが可能になりました。
病院がテクノロジーに合わせるのではなく、テクノロジーが病院の環境に合わせる。これこそが、私たちが提供したかったソリューションの形です
Anne-Sophie Herzet, Product Manager
Drägerwerk AG & Co. KGaA
医療機器本体の開発と無線化の切り離し
ドレーゲル社は今回の導入にあたり、明確かつ厳格な要件を定めました。その解決策には、イーサーネット(有線LAN)仕様の麻酔器「Atlan」にセキュアな無線LAN接続を提供すること、そしてエンタープライズ認証に対応し、病院の機密データを保護することが求められました。
同時にドレーゲル社は、無線インターフェースの開発を麻酔器本体から切り離す(分離する)ことも目指していました。これにより、製品への迅速な実装と、その後の容易なライフサイクル管理が可能になるためです。
こうした背景から、サイレックスの「BR-500AC」が理想的なソリューションとして選ばれました。
コンパクトで信頼性の高いワイヤレスブリッジであるBR-500ACは、病院のIT部門が求める厳格なセキュリティ基準を満たしています。これにより、Atlan麻酔器は、まるで無線LAN機能が最初から内蔵されているかのようにワイヤレスで通信できるようになります。また、この手法は拡張性にも優れており、同じワイヤレスブリッジのコンセプトをドレーゲル社の他の医療機器ラインナップにも応用することが可能です。
ドイツの病院でのスムーズな導入
選定と検証を経て、サイレックスのBR-500ACを搭載した麻酔器「Atlan」がドイツの病院に導入されました。このソリューションは、既存の院内ネットワークにスムーズに統合され、壁面の有線LAN配線といった物理的な制約に縛られることなく、安定したセキュアな接続環境を提供します。
現場の医療スタッフにとっては、従来のITセキュリティポリシーや機器の操作方法を変更することなく、ワークフローの効率を向上させることができるというメリットがあります。
エンタープライズグレードの無線接続を実現する
BR-500ACの特長

BR-500ACは、有線LAN(Ethernet)対応機器を、安全・確実かつ効率的に無線LAN(Wi-Fi)ネットワークへ接続します。本製品は、IEEE 802.11ac Wave 2および2×2 MU-MIMOに対応したワイヤレスブリッジで、最新のWPA3-Enterpriseセキュリティをサポートしています。 医療現場などの、専門性の高い現場や規制の厳しい環境での使用を想定して設計されており、本来は有線ネットワークでの運用を前提としていた機器に対して、エンタープライズグレードの無線接続を実現します。電源については、付属のACアダプターのほか、オプションのY字型USB電源ケーブルを使用して供給することも可能です
※本事例は海外での導入実績を紹介したものであり、日本国内での導入にあたっては要件や環境が異なる場合があります。 詳細については弊社までお問い合わせください。
※記載されている会社および製品名は、各社の商標または登録商標です。

ライタープロフィール
Yutaka Kobayashi
Silex Technology Europeのプロダクトマネジメントマネージャーとして、ヨーロッパ、中東諸国、アフリカ地域を担当しています。サイレックス製品が顧客の課題解決にどのように貢献できるかをわかりやすく伝えるとともに、将来の製品開発に活かすため、地域ごとの市場ニーズを把握する役割を担っています。